2012年2月15日水曜日

僕がゲイだとカミングアウトする理由


突然、驚かせてしまってすみません。

タイトルの通り私、平山裕三はゲイです。
別の言い方をすれば、同性愛者です。


家族や友達には何人かカミングアウトしていますが、
それでもfacebook上で友達約500人いる内、
僕がゲイだと知っている人は10%もいないでしょう。

それでは何故このタイミングで、
そしてこんなにも大勢の方々に言おうと思ったか。



それは自分を偽って生きることを辞める決心がついたからです。


どんな人であれ他人に見せられない自分だったり、
見せたくない自分がいると思います。

僕の場合はそれがたまたま「同性愛者」という部分でした。


長い間、僕にとってそれは隠したい自分だったし、
同時に認めたくない自分でもありました。


僕の場合は生まれた時から気付いていたタイプ(後天的に気づく人もいます)ですが、
それでも高校時代はそんな自分を認められず、女の子と付き合い、
誰にも言えずに悩んでいたこともありました。


高校時代は、色々な友人から相談を受けるタイプでしたが、
その度に自分の悩みは誰にも言えないことに苦しみ、
自分の境遇を恨んでいました。


ゲイであることを隠すということは、
常に自分自身に対して嘘をついて生きていく毎日でもありました。

学生時代は特に恋愛の話などは共通の話題ですからね。



毎日嘘をついて、周りのみんなに合わせていくことが慣れていくと
別に隠さなくていいことまで進んで言わないようになりました。

昔はよく「謎がある」とか言われたし、今でも言われることもありますが、
自分の中では「ゲイ」であることを隠していることがそう思われる理由だと思っています。


僕は本来わかりやすい人間ですから。



毎日自分自身を偽り過ごすことに慣れてはきましたが、
本当の自分をさらけ出せない苦しみはどんどん膨れ上がっていました。

迷いに迷って高校卒業間近、
親友に自分のことを打ち明けました。


その時のことはあまり覚えていませんが、
親友はそんなに驚いてなかった様な気がします。

前日からものすごく緊張して、直前まで言おうか迷っていたのは覚えていますが笑



卒業してからは、仲良い友達の数人に少しずつ
カミングアウトをできるようになっていました。

数人の友達にカミングアウトできるようになったとは言え、
家族、特に両親には絶対にできないなと思っていました。


カミングアウトすることは親不孝だ、
そんなことを親は望んでない、
カミングアウトすることは自分のエゴだと思っていたからです。

一方で、血のつながっている家族に
あるがままの自分をさらけ出せないことが
一番苦しくもありました。

しかし、
「言ったら悲しませてしまう」「勘当されてしまうかもしれない」
という不安から、言えずにいました。



そんな気持ちのまま就活が始まった大学3年生の冬。
僕にとって一つの転機が訪れます。

就活のことで些細なことから母親と喧嘩し、
勢い余って図らずもカミングアウトしてしまったのです。


そこからは兄を含め話し合ったり、
親父にも言ったり、と家族会議の連続でした。

長年言えなかった想いを吐き出して、
全てをとは言いませんが、家族に受け止めてもらいました。

この時期は家族会議の度、泣いてましたね。


今でも「結婚しろ」って言われるけど、
カミングアウトした時、

母親には
「普通家族には言えない人多いと思うけど、言ってもらえてよかった。」

親父には
「今まで辛かったんなぁ、ごめんな。」

って二人とも泣きながら言ってくれて、
僕はすごく救われました。


この二人の子どもとして生まれて本当に良かったと思いました。
そして、そこから僕の人生は変わりました。


家族にカミングアウトしたことで、
自分がゲイであることを自分自身受け止められるようになりました。

それまでの人生は、
恋愛して結婚してマイホームを買って…という
普通の幸せを得られないことを悔やみ、
その分頑張って普通の人より幸せになってやる、

と穿った考え方をしていました。


「ゲイである自分」は幸せになれない、

と無意識に思っていました。


しかし家族にカミングアウトしたことで、
自分がゲイであることを素直に受け入れられるようになり、
その上で生きていこうと腹を括れるようになったのです。



それからというもの、僕の人生はものすごく明るいものになりました。

それまでの人生は、自分を偽り、自分ではない誰かに合わせる人生でした。

しかし、あるがままの自分をさらけ出せるようになってから、
自分の人生を自分の足で歩めるようになれたのです。

やっと自分の人生の歯車が回り始めたような感覚でした。




「わざわざ言うことではない」
「言わないで生活した方が楽」


同性愛者の多くの人はこう言います。
自分も言えない、言わない時代があったからわかります。

確かに言わないで生きた方が楽だし、
隠していても不便なことはありません。
(合コンとかでテンション合わせるのは億劫ですがw)


でも自分にとってゲイであることは、
平山裕三を語る上で切っても切り離せない部分です。

仲良い人にはカミングアウトして、
わかってもらえる人の前では素直に生きる。
言えない人には距離感を保って生きていく。


隠しながら生きていくことを批判しているわけではありません。
みんなカミングアウトすればいい、なんて思ってるわけでもありません。


ただ、自分はその生き方を選ばなかった。



僕はどんな人とも偽らずに付き合っていきたい。

そのためには自分のことをさらけ出して生きていくこと、
カミングアウトすることは自分にとって自然な選択です。


僕は去年の9月、はぐくむで開催しているSocial design cafeで、
最後にこんな言葉を書きました。



【OPEN & SHARE YOUR STANCE】



僕は自分を明らかにし、スタンスを共有することで、
人とつながり、絆をはぐくんでいきたいと思います。

そして僕と同じように悩んでる人たちが
「こういう生き方もあるんだ」
って選択肢を増やしてもらえることが、
僕の使命だと思ってます。


こうやって不特定多数の人に対してオープンできるようになったのも、
今まで僕を受け入れてくれた友人、はぐくむのメンバー、そして家族がいたからです。

ただただ感謝です。



多くの人からの愛があったからこそ今の自分がいることを忘れずに、
驕らずに、これからも一歩一歩、邁進していきたいと思います。




・・・・・・・


カミングアウトしてなかった方、
驚かせてしまって、そして言えなくてすみません。

僕はどんなこと聞かれてもOKなので、
次会った時には気遣わずに何でも聞いてくれれば嬉しいです。


ゲイっていうのは別に特別なことでも
かわいそうなことでも何でもなく
「背高い」とか「声低い」とか、
そういったキャラクターの一つですから。


このエントリーも、
もしよければどんどんシェアなりRTしてほしいです。

色んな方の目に触れることで
「こういう生き方もありなんだ」って
思ってもらえれば嬉しいので。


こうやってカミングアウトしたことはゴールではなく、
これからが僕にとって新たなスタートです。

もしかしたら今まで以上に困難なこともあるかもしれないけど、
どんな時でもあるがままの自分でいたいと思います。


読んでくれて、聴いてくれてありがとうございました。



平山 裕三



32 件のコメント:

  1. はじめまして。
    もう50歳になるおっさんですが、数年前から周りにカミングアウトし始め、昨年12月に親にもカミングアウトできました。
    そのタイミングで、このブログに出会ったので、何だか感動しました。
    今は「マイノリティのパイオニア」と勝手に名前をつけて、セクシュアルマイノリティコーチングやセミナー講師を始めています。まだプロではないですが、本業をやめたら、シフトしていきたいと思っています。
    よかったら、仲良くしてください。

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    1. 豆腐さん
      初めまして。
      コメント返信遅くなってしまいすみません。

      僕も会社ではコーチング・コミュニケーションを軸にした企業研修、就活支援をやっているので、
      仕事でもつながりがありそうですね。
      こちらこそ仲良くさせて下さい!
      よろしくお願いします。

      削除
  2. 勇気に拍手!

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    返信
    1. ありがとうございます。
      ものすごく力になります。

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  3. 佐々木俊尚さんのツイートで知りました。僕はノーマル(この言い方自体がよくないですね)なので等身大で理解することはできませんが、無闇にレッテルを貼り差別するのは恥ずべきことだと思っています。たまたまマイノリティだったでけで、正しいとか間違っているとかという話ではないですよね。

    僕の息子はまだ赤ん坊ですが、彼を全体として受け入れられる親でありたいと思っています。他人が口を出すことではありませんが、平山さんとご家族との間はまさに血の通った本物の絆があると思います。

    手前味噌で恐縮ですが、私が書いた記事のリンクを貼らせてください。もし機会があったら、友人が監督した映画『Coming out story ~カミングアウトストーリー~』を観ていただきたいです。 http://agora-web.jp/archives/1421219.html

    長々と失礼しました。ただなんとなく、コメントを残さずにはいられなかったので。陰ながら応援させていただきます。

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    1. 青木さん
      初めまして!コメントありがとうございます。

      >僕の息子はまだ赤ん坊ですが、彼を全体として受け入れられる親でありたいと思っています。

      そう思う親御さんが増えていくことはものすごく大切なことだと思います。
      僕も今でこそ大分受け入れてくれてはいますが、
      両親に全てを肯定的に捉えてもらうことはきっとこれからも難しいのではないかなと思ってます。

      ただ親としたら異性愛者(ゲイの世界ではノンケと言います)でいてほしい、という願いは
      至極真っ当な考えですし、
      親が抱えている苦しみに理解していくことも僕のやるべきことだと思ってます。

      リンクの記事拝読しました。
      また『Coming out story ~カミングアウトストーリー~』も是非観させていただいきたいと思います。

      フォローさせていただきました!
      暖かいお言葉ありがとうございます。
      これからもよろしくお願いします。

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  4. 裕三へ
    ひょんなことから、裕三のブログに辿り着いて、この記事を読んで、今とても感動しています。
    元々交友関係が広く、みんなから愛される裕三だったけれど、益々カッコ良くなっているんだなって思ったよ。
    本当に素敵な文章をシェアしてくれてありがとう。
    これからもあるがままの裕三のことを遠くから応援しています。
    それだけ、どうしても伝えたくてコメントしてみました。
    匿名でごめんね。いつか会った時に伝えます。

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    1. 誰かはわからないけど、コメントありがとう。
      暖かい言葉をくれて、応援してくれるって言ってくれて嬉しいです。

      これからは更に大変な道になるかもしれないけど、
      周りへの感謝を忘れずに前を向いて歩んでいこうと思うよ。

      今度会ったら絶対伝えてねw
      ありがとう!

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  5. 心に思っていたことをOPENにすることは大変勇気のいることだと思います。
    素直に感動です。

    男性が女性を、女性が男性を好きなるのは生物の基本であることは間違いないと思います。
    だからこそ、性に関する悩みは非常に深いもの出会ったろうと思います。

    ゲイは言ってしまえば個性であり、それ以外は至って普通の人間なんですよね。
    むしろそれ以上に相手や自分のことをしっかりと考えられる精神の持ち主だと思います。

    それで差別があってはいけない。これだけは真実だと私は思います。

    これから様々な変化があるでしょうが、プラスになっていくことを望みます。

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    返信
    1. takumiさん

      初めまして。コメントありがとうございます。

      暖かいお言葉をいただき救われる思いです。
      自分自身がゲイですし、仕事でもよく人の心に触れる機会があるからですが、
      誰一人として普通の人間なんていないのかな、なんて思います。

      童謡詩人の金子みすずさんの詩の一部にこんな言葉があります。

      「みんなちがって、みんないい」

      違いに嘆くのではなく、
      違いがあるからこそ喜べるような、
      そんな世界にしていきたいです。

      削除
  6. はじめまして。
    ツイッターからこちらに来ました。
    カミングアウトのお話、すべきかどうか、したらどうなるか、しないとどうなるのか、などなど
    とても共感できました。
    僕は今は
    「仲良い人にはカミングアウトして、
    わかってもらえる人の前では素直に生きる。
    言えない人には距離感を保って生きていく」
    という状態ですが、それを良しとはしていません。
    多分僕は10年後くらいには全員にカミングアウトするんだろうなあと
    そう思っています。
    (今はまだそういう時期ではないかなと思っています)
    兄にはカミングアウトしていますが、親にはまだしていないので、
    まずは親から(そして仲いいのにまだカミングアウトしていない友人から)かなあと思っています。

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    1. 初めまして!コメントありがとうございます。

      僕の場合、そもそも全員にカミングアウトすることすら想像してませんでした。
      それがいつの間にか仲良い人に話し、家族に話し、そして全員に話してしまいました。

      本当に人生何が起こるかわからないなと思いますし、
      自分が心から望むことはいずれ叶うものだなとも思います。
      10年後くらいには…と言ってますが、きっともっと早い段階で
      タイミングがくる可能性も大きいですよ!

      僕の次の目標は結婚ですw

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    2. まじですか、結婚。格好いいです。笑
      僕は20年後に結婚したいって思ってます。(もちろん男性と)
      もっと早い段階でタイミング来るかもですね、ありがとうございます!

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    3. いいですね、お互い結婚頑張りましょう!
      結婚の先は子育てがありますからw

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  7. はじめまして。匿名で失礼します。
    数日前20年来の友人からゲイであることを告白されました。その告白によって自分たちの友達関係に何の影響も無い!と思いつつふと違和感を感じるときもあり、でもそんな自分を否定したり、今後どこまでこの手の話に触れていいのかとか、はたして触れていいのかとか、、、なんだかよくわからなくなって。でも今までと変わらず友達でいたい気持ちは絶対で。。。そんな時に偶然このブログにたどり着きました。
    彼はまだ家族に告白できていませんし、したとしても理解を得られそうにありません。友人への告白もわずかなようです。もしかしたらいつか彼もこのブログに辿り着くかもしれません。
    その時に少しでも気持ちが楽になってくれることを願っています。
    自分も焦らずに今までのことやこれからのことを話していけたらなと思います.
    ありがとうございました。

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    1. 初めまして、コメントありがとうございます。

      カミングアウトをした方があなたのような方で、その方は幸せだなとまず思いました。
      変わらず友だちでいたい…でも自分の中に違和感がある。
      それはきっとカミングアウトされた人にはきっとある葛藤なんだと思います。

      その違和感とはどんなものなんでしょうか。
      どういった時に感じるものなのでしょうか。
      きっとあなたにカミングアウトしたってことは、その話を触れられていい覚悟はもうすでにあるんだと思います。
      その違和感や今感じていることを包み隠さず話してみたらどうでしょうか。

      あくまで僕の場合ですがカミングアウトした友人には、
      覚悟をもって言ってるので感じてることは全てぶつけてほしいと思ってました。

      お二人の関係がこれから更によりよいものになることを祈ってます!

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  8. これを読んで、なんか気分が落ちきました。
    自分と同じようなことを考えてる人がいるんだなって

    僕、文章苦手なので一言だけ、僕が言うのは変ですけど、
    ありがとうございます

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    1. 初めまして、コメントありがとうございます!

      そう言ってもらえると嬉しいです。
      一人一人が自分の声をあげていくことが生きやすい世界をつくっていくことの第一歩かなぁなんて思います。

      いつかお会いできるといいですね。

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  9. 見ていて、同性愛ってあらかたこんなものかーって思いました
    自分は性別の両性具有?そんなものあるのかは、わからないけど、男性と女性の両方の性別を持っています。
    だから、両性愛者です
    私は、今高校生で、中学に入ったころから、友達や家族にカミングアウトしていて、
    カミングアウトしたときの反応も普通でした、そうなのーみたいな
    なので、苦痛なんて今までないです
    だから他の人のカミングアウトで、驚愕します
    そんな差別あるの?みたいな感じです
    だから、見ていて痛々しく感じました

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    1. ryo-kaさん

      コメントありがとうございます。
      きっとryo-kaさんのように本当の意味でフラットな人がこれからの新しい時代を築いていくんだと思います。

      ryo-kaさんのおっしゃる通り、本当は苦痛を伴わないものですし、
      実際に差別を受けた人も少数だと思います。
      でもほとんどの人は自分の中で勝手に「受け入れられないだろう」と怖れをつくり出してしまい、
      自分の作った枠にまんじがらめになってしまうんだと。
      それは同性愛に関わらず多くの人の中にある「隠したい自分」との葛藤なんじゃないかなって。

      「もっとあるがままでいこうよ!」って言ってる人こそ、
      自分自身に対してそう言ってあげたい人が多いんですよね。

      肚の内から「自分は自分だ」と思えてるryo-kaさんだからこそ、
      きっと多くの人の心を救えることや、幸せをつくる役割を担ってるのかもしれませんね。
      長々と失礼致しました。

      削除
  10. はじめまして いま大学1年で自分もゲイなんですが、カミングアウトはしていません。
    カミングアウトしたい気持ちもあるんですが、まだする勇気はないです。
    将来の仕事のことなどを考えるとすごく不安になったりします。

    この記事をよんで本当に共感できるところもたくさんありました。
    カミングアウトできているを少し羨ましく思います。
    自分の生き方についてもっと考えていきたいです。

    ゲイの人の人生に見本、参考になるようなものがほとんどないので
    生き方の一つのとして知れて本当によかったです。ありがとうございました。


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    1. 初めまして、コメントありがとうございます!

      僕も大学一年生の時はまさか自分がこうやって公にカミングアウトするなんて思ってなかったですよw
      まして家族には墓場まで持っていく話だと思ってましたからね。

      まだ僕も27年間しか生きていないですけど、
      この世界は本当にその人が心から望んでることであれば、きっと叶うようにできてるんだと思います。
      だから君もいつになるかはわからないけど、きっとあるがままの自分で生きられる日がきっとくると思う。

      何かあったら連絡下さい。
      話くらいは聴けると思うので!

      削除
  11. 私は埼玉県に住んでいる29歳のゲイです。正確に言うとゲイと認めたくない者です。
    平山さんのブログを拝見してゲイだと公言して顔まで載せていて勇気があるなと思いました。

    仲良くなりたいなと思いましたので投稿しました。

    記事を読んでいて自分の気持ちを代弁してくれているみたいでした。
    平山さんになら話ができると思いました。

    とても他人に自分のセクシャリティを話すことができません。
    女性と結婚して子どもも欲しいけど…どうなのかなと思います。

    返信いただければ幸いです。

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    返信
    1. たくやさん

      初めまして、コメントありがとうございます!

      >記事を読んでいて自分の気持ちを代弁してくれているみたいでした。

      そう言ってもらえるとすごく嬉しいです。
      表現や程度のこそあれ、似たような経験をされている方は多いと思います。

      まずは同じだ、と思える仲間を見つけることをおすすめしますよ!
      もちろんお話は聞きますので!

      削除
  12. はじめまして。
    10年間音信のなかったかつての恋人から、「数年後にゲイとしてカミングアウトしたけれども、自分自身もつらかったし、家族にもまだ認めてもらえていない」という話をつい最近聞き、胸を痛めていたところこのブログに出会いました。
    私自身は彼が同性愛者だとしても、これからもよい友人でいられると思います。
    実際にはもう会うことはないとは思いますが、友人として彼の気持ちを少しでも理解することができたらなと思います。そんな気持ちでこれからもときどき拝見させていただきます。

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    1. 初めまして、コメントありがとうございます。

      かつての恋人から直接話を聴いたってことですか?
      もしそうであれば、きっとその彼はあなたに話を聴いてほしかったのかもしれないですね。

      お二人の今のご関係はわからないですが、
      是非互いにとっての理解者として関係が築かれることを祈ってます!

      なかなか更新できてないblogですが、今後もよろしくお願いします!

      削除
  13. 初めまして匿名ですみません。
    ネットでこのようにコメントを載せるのは初めてなのですがいてもたってもいられなくコメントさせいただきました。
    僕は大学2年生のゲイです。
    今まで誰にもカミングアウトせずに暮らしてきました。
    実は昔から大好きな人がいます。
    そいつとは今でも本当に仲が良く、仲のいいメンバーで旅行に行くぐらい仲がいいです。
    二人で買い物に行ったり映画を見に行ったりもします。
    僕はそんな風に一緒に過ごしているときが本当に本当に楽しくて幸せです。
    でも彼は根っからの異性愛者です。昔彼女もいたみたいです。そのことは全く知らず知ったときは吐きそうになるぐらいショックでした。
    今までみたいに一人の友達として何も言わずに過ごしていくのもいいと思いますが、彼は友達としても本当に本当に大切な人なんです。
    だから何も言わずに友達の顔をしているのがつらく、カミングアウトをすべきかなと思うのですが。。
    避けられたり嫌われたりもう今までのような仲に戻れないのではと不安になります。
    こんなときどうすればいいと思いますか?
    自分のことでしかなく本当に申し訳ございません。
    ただ最近本当に心の整理がつかなく、今までの人生で初めて自分自身がゲイであることを辛く思ってしまっています。
    少しでもアドバイスをくださればうれしいです。
    拙い文章で大変申し訳ございません。

    返信削除
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    1. ご返信遅くなってすみません。
      そしてコメントありがとうございます!

      ノンケに恋する辛さはゲイならば誰もが知っていると思います。
      それだけ誰もが経験していることです。
      もちろんおれも大学生時代同じサークルの同期を好きになってめちゃくちゃ悩みました。

      結果としておれは諦める為にそいつに告白しましたが、
      ゲイであることを受け入れてもらい、
      告白前より仲良くなり、今でも親交は続いています。

      だから匿名さんの今の悩みはものすごくわかります。
      ただおれの場合は告白して良かったパターンですが、
      友だちの中には告白して避けられて終わってしまったという悲しい経験を持っている人も数多くいます。
      むしろそのパターンの方が多い様に感じます。

      まず匿名さんはその人とどのような関係になりたいか。
      自分のことも全てさらけ出して付き合っていきたいのか。
      そこを考えて、もしできることならば共通の知人で仲良い人にまず
      カミングアウトして相談することをおすすめします。

      自分一人だけで考えてしまうとどんどん辛くなってしまいます。
      もし話せる友人がいなければ、おれでも全然いいですよ。
      その時はfacebookでご連絡下さい。

      匿名さんの未来が明るい方向にいくことを祈ってます!

      削除
  14. 素晴らしい記事と勇気、そして行動に称賛の意を申し上げます。
    28歳のゲイ寄りのバイセクシャルの者です。

    この記事自体にも大きな反響があるようで、また平山さんご自身がセクシャルマイノリティに関する活動も行われておられるようなので、誰かの何かのご参考になれば幸いと思い、私の個人的な意見をこの場を借りて書かせていただきます。

    私は一部の信頼できる友人にしかカミングアウトをしたことがありません。それは勇気が無いという理由からではなく、必要性を感じないためです。もちろん大学生くらいまでは、他の方々と同じように、打ち明けたいのに勇気が無いから言えない、という理由でしたが。

    しかし今はそうではなく、カミングアウトをする、つまりおおっぴろげにして楽に生きることが正義だとは思わないからです。
    人間の多くは、楽(ラク)に生きることが好まれる生き物です。しかし楽な生活から学びは生まれず、学びというのはジレンマや摩擦の中から生まれるものだと思います。幼少期から自分の性についての葛藤や辛さがあったからこそ、ゲイの人には芸術性や美的センス、社会を客観視して指摘する力、共感力…など様々な感性が研ぎ澄まされた人が多いと思うのです。

    また別の話では、古来から世界中の一部の文化では、同性愛は珍しいものでも差別されるものでも無く、公然と行われていました。日本でも戦後間もなく欧米文化が入ってくるまではその様な性生活が庶民レベルであったことがわかっています。しかしその様な社会ではカミングアウトは行われなかったと思います。それは同性愛が恥ずべきことであるからでは無く、性生活をおおっぴらに打ち明けることの恥があったためだと思うのです。赤ちゃんがオムツの中でウンチをする時に恥ずかしがる理由は、幼児の肛門が唯一の性感帯だからなのだそうです。また子どもの時から、誰に教えられるわけでもなく、自分の性器を他人に見せることに対する恥ずかしさは多くの人が持つ感覚で、それに基づくならば、他人に性生活に関することを話さない、というのが本来の本能だと思うのです。一昔前までの日本の記録では、男同士でセックスをすることは普通に行われていたとは言え、周りの人間は見て見ぬふりをしたそうです。それは男女のセックスや夜這いの場合も同じです。西日本の農村の文化では夜這いも行われており、隣で寝ている女房が夜這いされていても、旦那は寝たフリをしていた、という文化人類学の記録が残っています。

    しかし性生活についての会話を友人同士で話すことは、楽しいことで、そのため友人同士で話すのだと思います。楽しく可笑しい理由は、その背景に恥があるからです。他人の恥をさらけ出す行為は楽しく可笑しいものだと思います。そしてその一つに挙げられるのが「おかま」という言葉を使って笑いをとるコミュニケーションだと思います。世界のどこに行ってもおかまのマネをすると笑いがとれます。自分の男女性とは違った性らしさを演じる?ことで面白いと感じる人が多いということです。なぜおもしろいのか、それは多くの人の中には同性愛的嗜好があるからだとされています。そもそもノンケやバイセクシャル、ゲイといった性癖に明確な線引などできないと思うのです。私にもノンケとイヤらしい行為をした経験が何度かあります。その相手の数名は既に結婚して、子どもも作っています。彼らはノンケで、自慰行為は女性が写った写真や動画を見ています。でも同性の他人の身体や性器に興味を持つことは普通にあるのだと思います。中には完全なるノンケもゲイもいると思いますが、その間には明確な線などなく、グラデーションのように性癖が存在するのだと思います。またこのグラデーションには2つの軸があって、一つは性的愛情の対象のグラデーションと、もうひとつは仕草や話し方などのジェンダー的行動のグラデーションがあると思います。

    性癖の話に戻りますが、多くの人は自分の好きでは無いもの、理解し難い不可解な物事に偏見を持ちます。ロリやショタ、スカトロ、SMなど、世の中には様々な性癖がありますが、同性愛もそれらと同様に、理解できない興味の無い人にとっては不可解で拒否感を感じる偏見があると思います。

    話が逸れましたが、私がカミングアウトの必要性を感じなくなった最大の理由は、自分に自信が持てるようになったからなのだと思っています。幼い頃から誰かがオカマという言葉を使って誰かや自分をからかう行為に時々直面し、その度に居心地の悪い、とても苦しい思いをして育ってきたため、性癖に関することだけでなく、そこから派生して自分という人間そのものが異常で、無価値で恥ずべき存在であるという意識と共に成長してきました。そのため自分に自信が持てず、未来が真っ暗なような気持ちを持ちながら成長しました。
    しかし大人になって、思春期を終えて、思考のほとんど全てが性に関すること、流行りの音楽やファッションのことだったものが、仕事のことや広い世界や人間関係、自分のスキルなどに思考するものが変わってくるにつれて、自分に自信が持てるようになりました。性のことなど人生のほんの一部でしか無いことがわかったのです。大事なことがたくさんあって、その中に人生の学びもあるのだと思っています。

    幸いここまで様々な方々の助けや支えがあって、今は真っ当に成長し続けることができていると思っています。他人よりも優れた感性も身についていると自負もしています。それは何も、自分がノンケであろうがゲイであろうが関係の無いことであり、一人の人間として生きる意味を見出した、ということです。その意味では、カミングアウトをするということは自己実現という点で意義のあることだと思っています。また、日々変化していく社会に声を発するというのはとても意義のあることで、そのためにもゲイであることをカミングアウトしてくれる方々が増えてくれるのはとても嬉しいことだと思っています。
    ただ、その後に結婚、子作りというようなノンケのための社会制度や自己実現の方法をそのまま当てはめるということには未だに疑問を持っています。結婚とは何か、縛り合う制度なのか、子どものための制度なのか、経済至上主義にとって都合の良い制度なのか、他者に認めてもらうための制度なのか・・・。様々な疑問が浮かんできます。現在の日本の結婚制度もそもそも欧米からの輸入で、元来の文化とは合っていないようにも思います。また私も子どもが大好きで、できるなら自分の子どもが欲しいという母性?父性?本能のようなものがあり、ボーイフレンドとの子どもができるなら何て素敵だろうと想像しますが、生物的には無理な話ですし、ノンケの夫婦にも子どもを作らない夫婦もたくさんいらっしゃいます。そもそもこれも政治的な思惑の基に作られた人生モデルから来る感情なのかな、等という疑問も抱いています。これについてはまだ考え中です。ただ、結婚していなければ、子どもを持っていなければ人間として未熟というような社会的価値観が世にはびこっていることに疑問を感じています。

    とても長く、個人的で押し付けがましい書き込みになってしまったかもしれませんが、一意見として掲載させていただきたく、書かせていただきました。失礼しました。

    返信削除
  15. はじめまして。
    今年36歳になる者です。

    カミングアウト、タイミングで検索して、たまたまたどり着きました。

    年を追うごとに自分の生き方というものを見つめ直すことが多く、
    今年は“解放”の年にしようかといま考えているところで、
    平山さんのブログのこの記事を読んで、重なる部分もあったりと、
    コメントを残させていただきます。

    僕の場合は、すでに母や周りのごく身近な友人には既に言っているものの、
    それは自分の都合だけの範囲でした。
    また恋人と同棲する上で、いずれバレるだろうということもあり、
    母には伝えておりました。

    ここからは長くなるので、やめときますが、
    去年恋人と事情により別れてしまいましたが、
    それとは切り離したとして、ここからあと数十年生きていく上で、言うべきかどうか。

    言うべきの”べき”ってところで既におかしい話ですけど。
    自分の人生ですから。。

    なにわともあれ、いい記事を見つけてとてもよかったです。

    「自分はいつまでも自分でありたい」

    そう思います。

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  16. 初めまして。
    突然ですいませんが、ご相談させて下さい。
    今、生まれて初めて悩みを告白させて頂ています。
    私は今大学に通っている学生です。
    今日、SNSで普段から仲良くしている友人がある投稿をしていました。
    その内容は名指しではありませんが、多分私のことを言っている内容でした。
    普段から仲良くしている友人だけに、とても傷つきました。それと同時に怒りも覚えました。

    Hirayamaさんの記事を見て、自分のこれまでの人生とそっくりだと思いました。
    幼い頃から振り返り、親友、家族、自分自身に嘘をついていることが悔しくて、情けなく帰り道思わず涙をこぼしてしまいました。

    私はまだ、誰にも話した事がありません。
    話すつもりも全くありませんでした。
    ですが今日、話したらどのくらい楽になるんだろうと思いました。
    泣いているとき1人の親友、そして私の母が思い浮かびました。
    いつか2人に本当の事を話したいと。

    友人の投稿を見るとこんなに苦しんでいるのにと腹が立ちます。
    それでも友人の投稿をきっかけに私は今日HIrayamaさんの記事を見る事ができたので。

    Hirayamaさんもこれを見ていないかもしれませんが、
    良く分からない気持ちを分からないまま書きました。

    ここでは書ききれないのでこの辺りにしておきます。
    突然すいませんでした。

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  17. 平山さん。
    自分で自分に一番良いこと推しましたね、又両親も君の事お受け入る、これほどの愛情わ無いと思います。
    素晴らしい両親ですね、

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